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MCP(mode control panel)の操作方法

今日、数々の航空機が世界中を飛び回っています。飛行機は我々の生活に大きな影響を与えるものとなりました。

 

 

 

 

でも、思ったことはありませんか。

 

 

 

 

あんなに大きな機体どうやって操縦しているのか。ほとんど自動なんじゃないの?とかですね。

 

 

 

そう、一般的な航空機は離陸と着陸を除いてほぼ自動操縦です。

 

 

今回紹介するのはその自動操縦を操る装置、MCPという部分を解説していきたいと思います。

 

これを理解すれば、あなたも飛行機を飛ばすことができますよ。そんなのゲームの世界だけなんでしょと思う方もいらっしゃるかもしれません。それは、実際に操縦桿を握って操縦するのであれば、現実とゲームはかなり違うかもしれません。

 

 

ですが、これは自動操縦であり、ゲームも現実も変わりません。

飛行機を載っていて、自分が命を預けているこの機体がどのように、どんな手段で飛んでいるかわからないと不安でたまりませんよね。

 

 

もし、パイロットが倒れたらなんて考えるとブルブルしてしまいます。そんなときのために、ぜひ理解しておきましょう。

 

 

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こちらはB777MCPの写真です。現実のものではなく、フライトシミュレーターから抜粋したものです。

順番に赤い数字が記載されていますので、その順番に従って解説を行っていきます。

 

 

  1. オートスロットルスイッチ。このボタンは、オートスロットル機能を使う際に押すボタンになります。つまり、エンジン推力をシステムが自動的に制御する機能です。上に書かれている数字をキープするようにスロットルを自動で調整します。
  2. オートスロットルの設定数値を表した計器になります。オートスロットルはこの数値を目標として、速度を合わせることになります。ただし、VNAV飛行時はこの数値は見えなくなります。コンピュータが自動的に速度をはじき出し、それに自動調整されるからです。ノブを押すことで手動にすることも可能です。これで、管制官に速度を指定された場合も対応可能です。
  3. これは、オートスロットルの速度設定の単位を対気速度として表示するか、マッハとして表示するかを切り替える装置です。高度が高くなると巡航速度や、最高速度にマッハを使うことがあるため、その時に切り替えます。
  4. これはオートスロットルの親スイッチだと思ってください。これが電源です。これを入れないと、オートスロットルである、下のボタンは機能しません。この機体では、左右にそれぞれエンジンがありますから、それぞれに対して電源があります。例えば、エンジンが片方停止した場合、片方の電源を切り、もう片方だけを自動で制御する場合などに使われます。
  5. オートパイロットスイッチ。これは、目玉機能である、オートパイロットのスイッチです。このスイッチを押さないとすべてのオートパイロットは動作しません。この機能を入れることで、オートパイロットシステムが働くようになっています。
  6. フライトディレクタスイッチ。パイロットの見る姿勢指示器に十字架の赤い目印が表示されますが、それをフライトディレクタといい、それを表示するかどうか切り替えるスイッチです。
  7. オートパイロットディスエンゲージボタン。これは、オートパイロットを解除するためのボタンです。一般的には、操縦桿に切るボタンがついていますし、ボーイング社では、パイロットが操縦桿を操作すると自動的にオートパイロットは外れるようなっているので、あまり使われません。
  8. LNAV。これはLNAVという飛行方式を取る際にオンにします。LNAVとは何でしょうか。ここでは難しくは説明しませんが、車で目的地まで行くときにナビを利用するとします。一般的なエアライン航空機では、かならず、ナビのように経路をシステムに入力してから飛行します。この時の、設定された経路を自動的に飛行することをLNAVといいます。このスイッチをオンにすれば、機首方位が自動でコントロールされ、セットされた経路に従って目的地まで、飛行してくれます。
  9. VNAV。これはVNAVという飛行方式を取る際にオンにします。VNAVとは何でしょうか。先ほど説明したLNAVの高度版(高度は高さのこと。Advancedではない。)だと思っていただけば大丈夫です。経路を設定し、巡航高度をシステムに入力すると、コンピュータが自動的に最適な上昇角度、降下ポイント、降下率を計算します。このモードを有効にすると、そのように計算された通りに高度を自動制御するというわけです。
  10. フライトレベルチェンジ。これは、フライトレベルチェンジボタンといって、巡航高度を飛行中、例えば、積乱雲が目の前にあったとします。ヘディングを横に取ることで避けることもできますが、雲より高く飛べば同様に避けることができます。つまり、巡航高度は変えたくないのだけれど、一時的に高度を変えたい場合、14番のところを変えたい高度に合わせて、このボタンを押すというわけです。この時、上昇速度、降下速度は2番でセットされた速度を維持するように自動で調整されます。
  11. これは、機首方位を定める際に使うものです。真ん中のSELと押すと、ディスプレイに表示された機首方位をキープするように自動でコントロールされます。
  12. HOLD。現在飛行している機首方位にキープされます。
  13. HOLD。現在飛行している高度にキープされます。
  14. 到達する高度を指定するところです。この写真では5000Ftまで到達すれば、その高度を維持するように制御されます。
  15. APP。16でまとめて解説します。
  16. LOC。まず、LOCモードでは、空港に接近したときにLOCだけをキャプチャーしたときに用います。もう一つのAPPは、LOCに加えて、G/Sもキャプチャーしたときに用いられるボタンです。ここで、LOCや、G/Sってなんだと思いますよね。一般的な空港は、滑走路にILSという装置が搭載されています。これは、機体に滑走路に対して、まっすぐであるか、降下速度は適切かという情報を機体に送っている装置です。晴れの日であれば、滑走路を視認できるので問題ありませんが、視程が低い時などは、自分が正しい進路にいるか、正しい高度にいるかがわからないため、ILSに頼るしかありません。そのILSに従って高度と機首方位を自動で制御してくれるのがこのボタンなのです。前者が、ローカライザーといって、機体と滑走路の横方向のずれを測定します。後者が、グライドスロープといって、機体と滑走路の縦方向のずれを測定します。この両方を使う場合、APPというボタンを押すわけです。
  17. V/Sモード。これは垂直速度モードといって、パイロットが一分間の上昇または降下率を入力すれば、コンピュータが自動的にその通りに上昇または降下する機能です。14であらかじめ高度を指定したのち、このディスプレイの下のVS/FPAを押すことで、ディスプレイに数字が出るようになります。200と表示されていれば、一分間に200Ft上昇するというわけです。
  18. このボタンは明確ではありませんが、上昇時の出力を変えるものではないかという気がしています。例えば、エンジンが一つ止まった際に最大推力を出したいときにこれで設定値を変更することで対応するものだと思います。(信憑性なし。)

 

以上であらかた、MCPの解説は終わりました。まだまだ、紹介しきれていない機能などもありますが、最低限これだけ知っていれば十分というか、機体を制御することは可能になるかと思います。全く制御できなくてすぐ墜落という事態を避けることさえできれば、あとは着陸まで無線を通して指示してもらえば無事地上に帰ってこられるでしょう。

  

 では今回はこの辺で。